「根の治療(根管治療)を受けた経験がある」という患者さんは多いと思います。歯の神経は細く枝分かれしていて、その構造は複雑です。目で見ることが出来ないので、レントゲン写真や、メーターで根の長さ測定をします。中を専用薬で詰める治療も繊細に行われます。

根管治療が終了し、かぶせ物が入った右下の7番の様子です。レントゲン上で根は2本に見えますが、実際は4本あります。

術前で、根の途中までしか薬は入っていません。
中に詰まっている古い薬を除去しているところです。
根の長さを測定している様子です。
根の中を清掃した後、薬を歯の彎曲に添うようにしならせて挿入し先端まで届くか確認している様子です。
薬剤がしっかり入り、根の治療が完了した直後の様子です。

下の奥歯(7番)。根の股の真ん中に穴が開いています。

このまま土台を作り、かぶせてしまうと、後から感染したり、根が割れてしまいます。
カルシウム含有量の高い薬剤を使用して治癒を促します(3)
少しずつ塞がってきています。(4)
薬を新しく交換します。(5)
出血などの炎症が治まったら、硬く封鎖性に富んだセメントでフタをします。(6)
本来の根の中に詰めてあった薬を新しく詰めなおして根の治療は完了です。(7)

他の例

もう1例見てみましょう。下の奥歯(6番)の根の股の真ん中に傷ができています。根の治療も充分ではありません。

傷の中には根に詰めるはずの薬が誤って入ってしまっています。(1)

傷の中の薬を除去します。(2)
修復治療を開始します。(3)
傷が深いので薬を何度か交換し治癒を促します。(4)
傷の修復が完了した後に、根の治療をやり直し、かぶせ物を作り、咬めるようになりました。(5)
術後6ヶ月後のレントゲンです。根の間の骨の再生が始まっています。(6)

根の先端に病気があるものの、ほかの条件が重なって「かぶせ物が外せない」事態が起きることがあります。

あるいは病巣が大きすぎて、根の中からの治療だけでは完治しにくいと診断されることもあります。このような時に選択する治療方法が「歯根端切除術」です。この手術では、マイクロスコープ(顕微鏡)を使用します。

根の先の歯肉が腫れて膿が出ていました。(1)

膿の出口と病巣が繋がっているか確認します。(2)
病巣の大きさ、かぶせ物の状態など、多方面から検討し切除術を選択、歯肉を切開し、病巣を原因となっている根の先端と共に除去します。(3)
膿の出口と病巣が繋がっているか確認します。(4)
根の断面を薬で詰め歯肉を縫合して治療は完了です。(5)

他院から紹介で受診された患者さんです。治療中には不測の事態が起きることがあります。写真には治療用の器具が写っています。折れた器具を技術を駆使して取り去り、通常通り根を薬で詰めて、治療は完了です。

折れてしまった器具

器具を注射針のなかに差し込んだ状態でレーザー溶接
取り出した器具と溶接部分のレントゲン
折れてしまった器具
専用器具を挿入して取り出します
取り出した器具
除去後のレントゲン
この後は通常の治療をして根を詰めます。

一般的な根の治療は健康保険で受けることができます。

リペアー等の根の修復治療、異物の除去

根の治療が完了した後、かぶせ物の材質を考えます。
口の中で、より長く安定した状態を保つために陶器と同じ素材のポーセレン(セラミックとも呼ばれています)が推奨されます。ポーセレンはかぶせ物の素材の中で、最も歯肉との親和性に優れています。また、プラークが付着しにくく、歯周病の予防・改善にも効を奏します。
もちろん、見た目の美しさ・自然感にも十分配慮されています。

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(リペアー、異物の除去とも)

歯根端切除術
マイクロスコープ(顕微鏡)など微細な術式の手術に対応した器具や治癒を助ける薬剤、傷跡を目立たなくする縫合糸を使用します。
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